日本を代表する現代の木彫作家を紹介します

癒しの 根付作家 : 高木 睦仙



根付作家
高木 睦仙 氏

憧れていた一位一刀彫に入門するため高山に移住。1年半の修業生活を送る。
5年前から根付の勉強を始め、2008年第一回現代木彫根付芸術祭で大賞受賞。翌年の第二回開催時には京都清水寺賞受賞し、今年の第四回では特別賞を受賞した。
現在、日本木彫芸術文化財団の主催する根付教室(光記念館案内所にて開催)で講師を務めている。

 「どんな仕事でも、日々の生活でも楽しくできるのは、相手がいると想うことだと、根付から教えてもらいました」と話してくれた木さん。
そう思えるようになったきっかけは、第一回現代木彫根付芸術祭での大賞受賞だった。
出展するための作品を彫っていたとき、同時に遊びで好きなものを彫っていたが、手にできたたこ≠眺めながら、「本物の蛸の目ってどんなかなと思ったら、咄嗟にスーパーに蛸を買いに行っていました(笑)。
買って来た蛸を足に乗せてみたら、これが面白い!そこで洒落でふざけて彫っていたら、根付会の会長にそれを出展するように薦められたんです。
あんな作品は恥ずかしくてと断ったんですが、会長命令ということで出展したその作品『タコと魚の目』が大賞を受賞したんです」。

 その時から、こだわりすぎず自分が楽しんで彫ることが人に伝わるとわかったという木さんは、ドクロに薔薇をくわえさせウインクさせて『骨まで愛して』とか、人類はいなかったはずの恐竜時代だが、恐竜の骨が口を開けるとドクロが出てくるとか、洒落ととんちを駆使した作品を作り続けている。

 江戸時代初期、巾着や印籠、煙草入れなどの提げ物などとして使用された根付。贅沢が禁止されたことから数寄者を中心にいわば根付文化が花開いた時代でもある。

 「私は岐阜県海津市の出身ですが、飛騨の一位一刀彫について高校の頃知る機会があり、自分も彫ってみたいという想いが膨らんでいました。
私はどうしても一位一刀彫の世界へ足を踏み入れたくて、両親の反対を押し切って高山にやってきました」という木さんは、一位一刀彫の彫師の元で修業に入ったが、道具の手入れや下働きなどが続き、彫るまでには至らなかった。
親元を離れ、慣れない土地での暮らしの不安もあり、一位一刀彫を一年半で断念。

 二十数年後、「友人から、飛騨根付会に根付の勉強に行くという話を聞いて、自分もやってみたいと思って参加したのが始まりでした。自由な発想で彫れるのが楽しかったですね」。

 収入を得るためにダルマを彫っていたとき、指を怪我した苦い経験から、お金のためだけでなく心を込めて彫刻をしようと決めた木さん。



「タコと魚の目」
第1回現代木彫根付公募展 大賞



「壱栗蛙」(HIKKURIKAERU)
第2回現代木彫根付公募展 京都清水寺賞




「鰯の頭も」
第4回現代木彫根付芸術祭 特別賞

 
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